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最後はガッツ! 聴けば聴くほど何かを吸収できるはず

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【第32回】耳コピーとの付き合い方

先週に引き続き、今週も耳コピーについてです。

ギター・マガジンのインタビューで、「よく耳コピーをしていた」といった記事を見かけます。では、耳コピーはギタリストにとって必須練習法なのでしょうか? 今回はその辺についても触れていきます。

Q:プロ志向の人も耳コピーをしたほうがいいのでしょうか?

A:
プロを目指すなら、なおさら耳コピーをしたほうがいいでしょう。

レコーディングでディレクターから「○○風のフレーズを弾いてほしい」なんて言われることがあるんですね。僕もしょっちゅう言われているんですよ(笑)。プロは普段から耳コピーをして、世の中の音楽を研究する必要があります。それは、自分らしさを捨てるとか、パクるということとは意味が違うんですね。

たとえば、「○○ってアーティスト、なんか良いよね?」……そんな会話があったとします。そこで、“なぜ、「なんか良い」と人々に思われるのかな?”ということに注目できないと、音楽を仕事としている人には厳しいと思うんですね。

“自分の好きなことを好きなだけやる”というのと、“仕事”は違うと思います(社会人の方々は共感してくださると思います。学生さんも、仕事を始めたらきっとわかっていただけると確信しています)。だから、ちょっと大変だったとしても、耳コピーして分析するんですよ。

少々話がそれました(笑)。皆さんご存知のように、そうはいっても、音が取りやすい曲とそうでない曲の差は激しいですよね。だから、楽しく音楽をやりたい人は、耳コピーに固執する必要はありません(耳コピーが楽しくない、という意味ではないですよ……まぁ、楽しくはないかな:笑)。

ですから、教則本を利用するのもいいと思います。なぜなら教則本は、プロが苦労していろんなアーティストを耳コピーし、それらを分析した“○○風のフレーズ”が、極めてシステマティックに紹介されているからです!! しかも、合理的な弾き方(攻略法)も解説されていますよね。

とにかく、自分の楽しいと思う方法で目的を達成してください。

Q:加茂さんは耳コピーするとき、どのような点に注意するのですか?

A:
曲の全体的なイメージをつかみ取るように心がけています。

あと、僕の仕事に直結するという部分では、やっぱりメロディとコード進行ですね。アレンジャーとしての意識で曲を聴くときは、間奏の作り方や、エンディングの作り方とかも注意して聴いています(実は、そんなにギター・プレイは気にしていません。数ある楽器の中のひとつ、と考えています)。

現在の僕は、完全コピーのカラオケ・データや楽譜を作る仕事をしているわけではありませんので(以前はやってましたけど!)、ひとつひとつの音を正確に拾うという意識で耳コピーをすることはあまりないんですよ。

もちろん、1音ずつ正確に聴き分けなければならない場合もありますが、正確さにこだわるより、全体像を聴き取る能力(感じ取る能力)のほうがミュージシャンには大事。

それと、やっぱり音色ですよね。音色と曲の関係ってかなり大事ですよ。

たとえば、スネアとキックの音色が違うだけで“音楽の時代”まで変わってしまうんです。リバーブの感じとかもそうですね。1980年代にリリースされた楽曲は、ドラムの感じやリバーブの感じですぐわかりますよね。

ですから、皆さんがもし音を拾えなかったとしても気にしないでください。

音当てクイズをしているのではなくて、我々は音楽をやっているんです。耳コピーができなくても、譜面では表わせないような重要な要素を吸収しているかもしれません。

先週も説明しましたが、最後はガッツです! 聴けば聴くほど、必ず何かを吸収できるはずですよ!!


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【加茂フミヨシ・プロフィール】

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超絶技巧を変幻自在に使いこなすギタリスト。スタジオワーク&セッション活動を経て、2005年に1stアルバム『GOOD WAVE』でソロ・デビュー。2006年にFender USAの全面バックアップを受け、2ndアルバム『ノスタルジア』を発表。HMV ジャズ/フュージョン・チャート3位にランクインする。また、COMRADE Recordsのレーベル・マスターやラジオ・パーソナリティーなど、ギタリストの枠にとらわれない多彩な活動を行なっている。


【加茂フミヨシ・DVD/著書】

書籍『ひたすら弾くだけ! ギター・トレーニング』
書籍『ひたすら弾くだけ! アコギ・トレーニング』
書籍『速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由』
DVD『DVD版:速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由』

【加茂フミヨシ・オンライン動画】

『DVD版:速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由』よりデモ演奏「幻想即興曲」と教則シーンのサンプル


[加茂フミヨシ オフィシャルサイト]