ライブレポート/ジュン・スカイ・ウォーカーズ
デビュー20周年を祝うスペシャル・ライブ
--ジュン・スカイ・ウォーカーズ--
2008年5月21日・渋谷C.C.Lemonホール
昨年、1997年の解散以来まさかの復活を果たしたジュン・スカイ・ウォーカーズは、メジャー・デビュー20周年を迎えた今年、全国のライブハウスで32本にわたるツアーを敢行。
そして、メジャー・デビュー記念日の5月21日、C.C.Lemonホールで“THE DAY of 20th ANNIVERSARY”と題した記念ライブを行なった。
オープニング。ステージを覆う幕に、昔の写真や映像を使ったスペシャル・ムービーが流される。ジュンスカ以前と思われる各メンバーの写真や懐かしのホコ天ライブの映像などに、客席からも大きな歓声が上がる。
最後に“THE DAY of 20th ANNIVERSARY”と映し出され、メンバーがシルエットで登場。
小林雅之(d)のカウントから「歩いていこう」でライブがスタートした。もう冒頭から会場は大合唱。いかに彼らが待ち望まれていたのかがわかる。
ギターの森純太は "OTHER 99"とカッティングシートが貼られたレス・ポール・カスタムを抱え、ギター・ソロではお得意のオクターブ奏法を決め、エンディングではピート・タウンゼンドよろしく腕をグルグルと振り回す。
息つく暇もなく「いつもここにいるよ」「JACK & BETTY」「BAD MORNING」「だけど一人じゃいられない」とノリのいいナンバーを連発。失礼ながら、“この調子で最後まで持つのだろうか?”と思えるほどトバしていく。
純太のギター・プレイは、基本的にはパワー・コードやコード・ストロークを中心としたシンプルなものだが、少しペースを落とした「メロディ」ではハーモニクスも交えたギター・ソロやチョーキングのニュアンスが絶妙なオブリを入れ、「声がなくなるまで」ではボーカルに呼応するメロディ/カッティングのオブリが心地よく決まる。
また“GET HAPPY!”の文字が入った白カスタムに持ち替えた「風見鶏」では、サビのシンコペーション部分で9フレット付近のネック上をピッキングするさまが、個人的には何ともカッコ良く見えた。
ここでちょっと間が置かれ、 宮田和弥(vo)もテレキャスを抱える。が、“チューニングが狂ってました”と、ローディにギターを預け、急遽MCというハプニングも。
和弥にギターが戻ると、小林が“朝も~”と「どうかな」を歌い出す。この曲では再び“OTHER 99”に持ち替えた純太がスライド・バーによるソロも聴かせた。
ここからは寺岡呼人(b)が歌う「ハローレッテル」、冒頭では懐かしのスイッチング奏法を見せ純太が歌った「あきらめたくない」「ゴミ箱」と続く。王道ロックンロール・ナンバー「ハローレッテル」では純太の変則ダック・ウォークも飛び出した。
和弥が再登場し呼人がピアノを弾きだしたのは、名バラード「休みの日」。“GET HAPPY!”を手に歌の合いの手のように切ないオブリを弾く純太は、イントロとエンディングでもボリューム奏法により雰囲気を作り上げた。
ここからライブは再び加速。初期の名曲「明日が来なくても」、1分のショート・チューン「カステラ」を挟み、オーディエンスがタオルをブンブン振り回した「Let's Go ヒバリヒルズ」で純太が“OTHER 99”に持ち替えると、超スピード・パンク・ナンバー「ななしの詩」、“渋谷の夜空に! ホコ天あたりの夜空に! 渋公前のスターバックスあたりの夜空に!”と和弥がMCし、お馴染みの呼人の“ワン、ツー、スリー、フォー!”も聞けた「すてきな夜空」、問答無用の代表曲「MY GENERATION」と、まさにクライマックスへと向かう。
「MY GENERATION」ではステージ・センターで純太がロックンロール・ソロを決めたあと、コード・バッキングのリズムに合わせてウィンドミル奏法を。これが憎いくらいにカッコ良い。
本篇全19曲、1時間半。もちろん、観客の興奮は収まらない。大きなアンコールの声援にこたえたメンバーから20周年の今年を最後まで楽しむため秋にツアーが決定したことが発表され、「PARADE」と「START」が贈られる。シンプルながらも耳に残るギターのメロディが心地よい余韻を残す。
再び巻き起こったアンコールにこたえて登場したメンバー。和弥は客席へ降りて駆け回る。
純太の手に握られていたのは、“NOBODY'S PERFECT”とレタリングされた黒カスタム! かつての純太のメイン・ギターであり、個人的な思い出になるが、このギターに憧れて自分のギターにもカッティングシートで切り抜いた文字を貼り付けたものだ。正直、ここまで“あのギターは使わないんだろうか?”と気になっていた(笑)。ここで見られるとは!
各メンバーに対する感謝を和弥が述べた長いMCのあと、この日最後の曲に選ばれたのは「全部このままで」。呼人のピアノに合わせてワンコーラス歌ったあと通常のバンド演奏へ。最後のコーラスではステージ中央で和弥と純太が肩を組んで歌う。
アンコールを含めて2時間、そこには紛れもないジュンスカがいた。私は当時の彼らのライブをリアルタイムで経験したわけではないが、CDやビデオを観て想像していたどおりの、イメージどおりのジュンスカがいた。
和弥の声はどこまでも力強く伸びやかで、純太はロック・ギターの魅力をわかりやすく凝縮したかのようなプレイを次々とくり出す。そして何より、どれだけ時が流れても褪せることのない“良い曲”。
単なるノスタルジーだけではないバンドの魅力を十分に見せつけてくれた一夜であった。
文:中村健吾(ギター・マガジン編集部)
写真:木村篤史
【SETLIST】
1. 歩いていこう
2. いつもここにいるよ
3. JACK & BETTY
4. BAD MORNING
5. だけど一人じゃいられない
6. メロディ
7. 声がなくなるまで
8. 風見鶏
9. どうかな
10. ハローレッテル
11. あきらめたくない
12. ゴミ箱
13. 休みの日
14. 明日が来なくても
15. カステラ
16. Let's Go ヒバリヒルズ
17. ななしの詩
18. すてきな夜空
19. MY GENERATION
--ENCORE--
20. PARADE
21. START
22. 全部このままで
- [2008年06月03日 13:02]








