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速弾きトレーニングのテンポ設定と盲点
僕の書いた教則本『速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由』の読者アンケートはがきを読むと、テンポの設定方法についての質問を見かけます。
ということで、今回は「速弾きにおけるテンポの設定」について述べていきます。
A:
テンポは確実に弾ける速さにセットしましょう。
速弾きはテンポを上げて練習してしまいがちですが、“確実にプレイできるテンポ”で“長い時間弾けるように”してください。
瞬間的に速く弾けても、あまり意味がないんですね。というのも、実際の曲では継続的に速弾きをする場合があるからです。
家でのトレーニングは速弾きパートのみをピンポイントで練習することができますが、その弊害として瞬間的に速く弾くことしかできない……といったことになりがちです。
確かに速く弾くことはできるので、そのフレーズをマスターしたような気になりますよね。しかし、瞬間的な速弾きは、実際の曲を弾く時にはそれほど実用的でないということを知っておいてください。
ディープ・パープルの「ハイウェイ・スター」は速弾き練習の定番曲ですが、この曲の難しいところは“継続的に速弾きをする”ところなんですね。
ですから、テンポの設定は正確に弾ける速さにしてください。それができなければテンポを下げましょう。テンポを上げることにこだわらないことです。
速弾きの練習は、ウェイト・トレーニングと似ています。
いくら重たいものを上げたくても、筋力がなければそれができません。無理な重量でのトレーニングは無意味なだけでなく、怪我をしてしまうこともあり得ます。
やはり、確実に持ち上げられる重さに設定し、それを反復練習するしかありません。その積み重ねで筋力がアップし、以前より重いものが持ち上げられるわけです。速弾きのトレーニングもこのイメージで行なってください。
ちょっと話がそれますが、ライブなどの緊張する場面では、“確実に弾ける速さでのトレーニング”が功を奏することがあります。
意外に思うかもしれませんが、本番の演奏時で少しぐらいテンポが上がっても案外対応できてしまうものなんですね。その逆にゆっくり弾くのはけっこう難しいもの。
ライブでは、演奏テンポが練習の時と変わってしまうことがよくありますよね。そういった時の対応力をつけるためにも、確実に弾ける速さでのトレーニングが必要となります。
A:
ピッキングの強弱を無視して速弾きをしていないかチェックしてください。
確かに弱いピッキングは余計な力が入りづらく、動作も小さくなるので、速く弾くのには適していますが、ギターの表現というのはそれだけではありません。
たとえばチョーキングやビブラートをかける時はしっかりと強いピッキングで弾いたほうがフレーズに流れが生まれます。しかし、強いピッキングだけで弾いていても速弾きをマスターすることは難しいのです。
1970年代的な振り幅の大きいピッキングは、チョーキングやビブラートには適していますが、スウィープやエコノミーなどのピッキングには不向きです。
ですから、お薦めの練習方法というのは速弾きフレーズの終わりにチョーキングやビブラートをかけて、“そこまででワン・フレーズ”という意識で弾くといいでしょう。
速弾きの練習は、単にスケールを上下しているだけ……という機械的作業に陥りがちです。このような練習法からは音楽的表現というものが生まれにくいもの。速く弾く時にも、メロディ的なものであったり、フレーズ表現などを弾く意識で練習してみてください。
僕の教則映像作品『DVD版 速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由』の「Ex-08:速弾き直後のロング・トーンがうまくできない」にて、この内容について詳しく説明しています。興味のある方はぜひご覧になってください。
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【加茂フミヨシ・プロフィール】
超絶技巧を変幻自在に使いこなすギタリスト。スタジオワーク&セッション活動を経て、2005年に1stアルバム『GOOD WAVE』でソロ・デビュー。2006年にFender USAの全面バックアップを受け、2ndアルバム『ノスタルジア』を発表。HMV ジャズ/フュージョン・チャート3位にランクインする。また、COMRADE Recordsのレーベル・マスターやラジオ・パーソナリティーなど、ギタリストの枠にとらわれない多彩な活動を行なっている。
【加茂フミヨシ・DVD/著書】
書籍『ひたすら弾くだけ! ギター・トレーニング』
書籍『ひたすら弾くだけ! アコギ・トレーニング』
書籍『速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由』
DVD『DVD版:速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由』
【加茂フミヨシ・オンライン動画】
- [2008年06月27日 17:34]









