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テレキャスターにしては太く、レス・ポールにしてはトレブリー

【第23回】ジミー・ペイジのレス・ポールと『レッド・ツェッペリンII』(4)
ツェッペリンの1枚目『レッド・ツェッペリン』でのジミー・ペイジのサウンドは、非常にレス・ポール的だ。
実際、昔は多くの人があれはレス・ポールの音だと思い込んでいたし、ぼくもそうだった。
ペイジ自身がインタビューでテレキャスターを使ったと語ったことで、それが常識となっているが、それがなければぼくは今でもレス・ポールだと信じていたかもしれない。
あのサウンドは、前回も取り上げたとおり、スプロ・アンプによるところが大きい。小型コンボ・アンプをフル・アップさせることで、テレキャスターでまるでレス・ポールのようなサウンドを作り上げていたのだ。
と、書いてしまうと簡単なのだが、1枚目を改めてよく聴くと、テレキャスターとは思えないにしろ、レス・ポールとも思えない独特の音をしている。
これをレス・ポールだと思い込んだのは、以降のペイジのビジュアル・イメージにミスリードされたのだろう。
今度は『レッド・ツェッペリンII』を聴いてみると……おや、こちらも、テレキャスターとは思わないが、かと言ってレス・ポールとも言い切れないような音をしている。
次に、1枚目の「コミュニケーション・ブレイクダウン」と2枚目の「胸いっぱいの愛を」のソロを聴き比べてみる。
すると、両者のサウンドがかなり近いことに驚く。
その音をひと言で説明するならば、“テレキャスターにしては太く、レス・ポールにしてはトレブリー”ということになるだろう。
そして、それこそがジミー・ペイジ・サウンドだったのだ。
そういう意味では、ジミー・ペイジをレス・ポール愛用者の代表として、また『レッド・ツェッペリンII』をペイジのレス・ポール使用アルバムの代表として紹介するのは、幾分無理があるのかもしれない。
実はレス・ポールを最もレス・ポールっぽくない音で使っているギタリストであり、アルバムであるかもしれないからだ。
それでも、低い位置でレス・ポールを構えたペイジの姿を見ると、やっぱり“ジミー・ペイジ=レス・ポール”だ、と思ってしまうのである。
そして、頭の中で勝手に「胸いっぱいの愛を」のイントロ・リフが、鳴り響き始めるのである。
[ワーナー ミュージック - レッド・ツェッペリン紹介ページ]
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【著者プロフィール】
細川 真平(ほそかわ しんぺい)
音楽ライター。ギター誌、音楽誌、ムック等の記事を多数執筆。
ジェフ・ベック、スティーヴィー・レイヴォーン等、CDライナーノーツも多数手がける。『ギター・マガジン』誌では「ロック・レジェンド紳士録」を連載中。
【関連記事】
[ライブ・レポート レッド・ツェッペリン London O2 Arena] 2007年12月27日
[ジミー・ペイジ来日記者会見レポート]2008年1月29日
【関連情報】
→『ギター・マガジン』2007年12月号はジミー・ペイジ特集
- [2008年04月18日 16:06]








