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PINK CLOUDのBOXセット『VAP YEARS 1982~1984』

【第15回】『PLAIN PINK』とCharのバーガンディ・ミスト(3)
バーガンディ・ミストの年代・仕様の話に行く前に、少し寄り道をしたい。
この原稿を書くために、PINK CLOUDの資料を調べていたら、BOXセット『VAP YEARS 1982~1984』のブックレット内に、1983年に名古屋のグレートフル・ユッカでのライブで、Charがバーガンディ・ミスト・ストラトを使っている写真を見つけた。
1983年にすでに使っていたということは、このギターの放置期間はどれぐらいだったのだろう? と、また疑問が湧いてしまう。
1983年入手説を取るとすれば、放置期間は実際にはかなり短かったのではないだろうか? Char本人が思っているよりもはるかに……。
さて、このボックスには宮城県民会館での素晴らしいライブが収録されている。
先ほどの名古屋が8月14日、宮城が22日。間にライブはない。
ということは、この宮城のライブでもバーガンディ・ミストが使われたと考えるのが妥当だろう。ブックレットの裏表紙にも、ブギーMk.IIにネックを引っかけるようにして立てかけられたバーガンディの写真が載っている。
ただし、これが宮城県民での写真だという説明がどこにもないので、このライブでこのギターが使われた証拠にはならないのだが。
だが、ここではバーガンディが使われたと思い込んで稿を進めたい。
先ほども書いたとおり、このライブは本当に素晴らしい。
正直なところ、PINK CLOUDはライブによってけっこう出来不出来のあるバンドだったと思う。しかし、それもまた、彼らがビジネスとしてではなく、気持ちのままにロックをやっていることの証のようにファンは捉えていた。
落語家の5代目古今亭志ん生は、あるとき酔っ払って高座に上がり、そのまま寝てしまったそうだ。客はそれを見て、「こんな志ん生はなかなか見られない」と言って、その姿を楽しく眺めたそうだが、出来のよくないときのPINK CLOUDのステージを観ることは、それに近い体験だったとぼくは個人的に思っている。
が、もちろん出来がいいに越したことはないし、出来がいいときの彼らは、前々回に用いた表現を再び使わせてもらうが、無敵の存在だった。
そして、この仙台県民会館でのライブでも、彼らの無敵ぶりが遺憾なく発揮されている。また、ここで聴けるバーガンディ・ミスト・ストラトのサウンドにも、ぶっ飛んでしまうしかないのだ。
[続く]
[Char] 公式サイト
[江戸屋株式会社] 公式サイト
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【著者プロフィール】
細川 真平(ほそかわ しんぺい)
音楽ライター。ギター誌、音楽誌、ムック等の記事を多数執筆。
ジェフ・ベック、スティーヴィー・レイヴォーン等、CDライナーノーツも多数手がける。『ギター・マガジン』誌では「ロック・レジェンド紳士録」を連載中。
- [2008年02月22日 18:14]









