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チェリー・レッドの57年製ギブソン・レス・ポール

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【第7回】エリック・クラプトンの57年製レス・ポールと、ビートルズ『ホワイト・アルバム』(2)

クラプトンが「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」で使用した57年製ギブソン・レス・ポール。色はチェリー・レッド。ピックアップはP.A.F.だ。P.A.F.はこの年の半ばに初めて採用されているので、これはかなり初期のものと言っていいだろう。


このギターにはもともと、ビグスビー社製のトレモロ・ユニット(ビブラート・ユニット)が付いており、ボディはゴールド・トップだった。このギターを初めて手にしたのは、ラヴィン・スプーンフルのジョン・セバスチャンだ。

その後、このギターはリック・デリンジャーの手に渡った。トップが傷んだため、1966年にチェリー・レッドにリフィニッシュされる。その作業はギブソンの工場で行なわれ、その際、トレモロ・ユニットもはずされた。

ちなみに、ペグはグローバー製に、トラス・ロッド・カバーは “CUSTOM” と書かれたものに変更されているが、これらの改造がどの時点で行なわれたのかは不明だ。


デリンジャーは、リフィニッシュによってトーンが変わったことが気に入らず、このギターをニューヨークの楽器店へ売却する(サンバーストのレス・ポールと交換したという説もある)。その店でこのギターを購入したのがクラプトンだった。

彼が初めてニューヨークの地を踏んだのは、1967年の3月下旬のこと。それから翌年にかけて、レコーディングやツアーで何度もニューヨークを訪れている。だから、どのタイミングでこのギターを入手したのかは分からないのだが、1967年3月から1968年6月までの間であることは間違いない。


クラプトンは「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」のレコーディングを終えると、このギターをジョージ・ハリスンにプレゼントした……と、言われることが多いのだが、実はジョージはこのギターを、前月に行なわれた「ノット・ギルティ」セッションですでに使っている(この曲は100テイク以上が録られたが、結局『ホワイト・アルバム』に収録されることはなかった。のちにアレンジを変えて再録音され、1979年のジョージのアルバム『慈愛の輝き』に収録される)。

つまり、クラプトンは自分がジョージに贈ったギターを借りて、「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」のソロを録音したわけだ。

[続く]

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【著者プロフィール】

細川 真平(ほそかわ しんぺい)

音楽ライター。ギター誌、音楽誌、ムック等の記事を多数執筆。
ジェフ・ベック、スティーヴィー・レイヴォーン等、CDライナーノーツも多数手がける。『ギター・マガジン』誌では「ロック・レジェンド紳士録」を連載中。

【関連情報】

『ギター・マガジン』2008年8月号はジョージ・ハリスン&エリック・クラプトン特集

『ギター・マガジン』2008年7月号はビートルズ“ホワイト・アルバム”特集